結婚・夫の転勤・出産・介護・離婚など、生活の変化が生じた時に働き方をどうするかを考えるのは、まだまだ女性側であることが多いですよね。
私が会社勤めしていた当時は、妊娠時に産休・育休をとって仕事復帰しようと思っていましたが、最初の妊娠が継続できずに落ち込み、満員電車などのストレスから離れた方がいいのでは…と退職しました。
上の子が1歳すぎて再就職を考え始めたときには、元夫から家事育児への協力はできないと言われ、その後、元夫の海外赴任に帯同し、そうしているうちに夫婦関係がおかしくなりました。
そうして、離婚を意識し始めて、あらためて「どう働くか」を考えた上でパートを始めたのですが、このときに考えたことが今でもしっかりいきていて、今後も長く仕事を続けられそうだと感じています。
そのときに考えたことをご紹介しますね。
長く続けられる仕事は条件から考えちゃダメ
小さい子どもがいたり、家族との時間の兼ね合いがあると、どうしても労働条件が気になりますよね。
私が再度働くことを考えたときは、子どもたちは小学校1年生と4年生で、まだ手がかかったので、ついつい下記のような条件にまず目を向けていました。
- 子どもたちが学校に行っている時間帯のみで働ける仕事
- 学校行事などに応じて予定の変更が立てやすい仕事(曜日が固定されていないシフト制など)
- 土日休みの仕事
- 通勤時間を多く取られるのはもったいないので、ドアツードアで30分程度までの勤務地
- 持ってる資格がうまく使えそうな仕事
見事に『条件』しかありません。その上、
少しでも待遇良く働くには、出産前の仕事の経験を活かせる職種を探すのがいいのでは?
なんて思って、IT業界の求人を探してみましたが、『10時〜14時で週に2、3日程度』のIT関連の求人はありません。
条件から考えたら、高校生・大学生時代のアルバイトで経験したファーストフード店や個人家庭のお掃除スタッフがあってるのかな…と思い始めましたが、そこでふと「あれ、私、なんで働きたいんだっけ?」と思ったのです。
働く目的と将来のありたい姿はいったいなんだろう?
働く目的の一番は、もちろん『収入を得たい!』です。でも…
- 離婚してもやっていける収入がほしい
- 定年を意識しないで長く続けられる仕事がしたい
- 誰かの役に立てていると感じたい
と、こんなふうに考えました。
そしてここからさらに掘り下げていきます。
離婚してもやっていける収入って、どのタイミングでいくらあればいい?
これは、キャッシュフロー表と呼ばれる現在の収支から今後の収支を予測してシミュレーションする表を作って計算してみるのが一番です。
まず、現在の年間の支出を計算してみましょう。もし、支出の把握がよくわからないなぁ…って思ったら、こちらの記事『1年間の支出、把握してますか?離婚後の生活費に不安を感じたら確認してみよう!』を参考に計算してみてください。(離婚後の…とタイトルにありますが、離婚を考えていない人でも計算方法は同じなので大丈夫ですよ!)
そして、今後のお子様の教育費も計算してみましょう。最新の教育費事情が書かれている各種ウェブサイトは、こちらの記事『離婚後の子どもの教育費、どのタイミングでいくらかかる?』でご案内しています。
上記より、今後のおおよその毎年の支出が見えてきます。それを年数経過に合わせて表に入れていくと、いつ・いくらくらい必要かが見えてきますね。
お子様の年齢に応じて、スマホによる通信費のupや食べる量の増加による食費のupなどを考慮して数字を入れてみてくださいね。
定年を意識しないで長く続けられる仕事ってどんな仕事?
いますぐの条件から見たら、ファーストフード店や家庭のお掃除などのお仕事のほうが、子育てに合わせたシフトを組みやすいかもしれません。
でも、子どもは成長していくものですし、その条件で選んだ仕事でがんばっていくことが、子どもの自立後もやりたい仕事なのかと考えると…私はあまり体力に自信がなかったので、長く続けていくのはキツイなぁと思いました。
それに、出産前の会社を辞める前後・出産してから夫の協力の有無を考えていた頃に、
こんなふうにライフステージに翻弄されやすい女性の自立を支援する仕事がしたい。私自身もライフステージに関係なく、成長し続けられる仕事がしたい。
と考えたことを思い出しました。さらに、定年を意識しないとしたら企業勤めじゃなくて、フリーランスや起業をイメージしました。
そして、いろんな職業を検索していて、女性の自立をサポートでき、かつ、未経験からフリーでやっていくには士業を目指すのがいいのでは…?と考えて、最初は行政書士を目指そうと思いました。
女性の自立=起業をサポートと連想して、許認可関係の手続き代行とかいいのかも、と思ったんですね。ただ、資格取得までも選んだ職種に関連した仕事がしたいと思うと、行政書士事務所のパートは非常に少なく断念しました。
そこで、司法書士も気になるし…と司法書士事務所でのパートを考え始めました。
私にとって役に立てていると感じる仕事ってなんだろう?
これは先程の繰り返しになりますが、『女性の自立をサポートする』ことがそれにつながるかな、と思いました。
家事育児の役割分担の割合が大きく、ブランクのある人も多い女性にとって、再就職したい・働きたいと思ってもスムーズな社会復帰が難しい場合が多いです。
先ほどと同様に女性の自立=起業サポートを連想して、行政書士じゃなくて司法書士でも会社設立登記などでサポートできるのでは?と考えました。(今思うと、ブランクのある主婦がいきなり会社設立というのは、なかなかないですけどね^^;)
こんなふうに「まず条件から」ではなく、「まずは今後どう働いていきたいか」という自分に合った働き方を考えました。
目的から逆算して今どう働くかを考えてみた
子どもが成長してからも、自立してからも、どんなふうに働いていきたいか…をイメージするのは大切なことですが、そのゴールだけをイメージしても、現時点では子どもは小さいし、条件に制限はあるんですよね。
なので、ゴールから逆算して『そこに到達するためには今何をしたらいいのか』を考えました。
この時のイメージは『いずれ司法書士の資格をとって、独立開業して起業する女性の会社設立のサポートをしたい』と思っていたので、司法書士事務所のパートを探しました。
探しているうちに気づいたことは、司法書士事務所の補助者(司法書士の資格はないけれども、業務の補助をする人)は、パートもいるけれども正職員も募集している事務所がけっこうあることです。
難関資格なので、勉強しても資格が取得できない恐れもあります。でも、そのままパートで経験を積めば、資格が取得できなくても就職という道もあるわけですね。なので、パートの段階から司法書士事務所を積極的に探しました。
▼求職しているときの求職活動はこんな感じでした。
そして、司法書士事務所でパートをしている間に、元夫との離婚があり、やりたいことが変化して、今に至ります。やりたいことは変化しましたが、根底にある『女性の自立をサポートしたい』は変わっておらず、当時のお仕事もとても非常に役立っています。
そこからの成長とともに現在フリーランスで仕事をしていて、これからも今の仕事をベースに長く働き続けたいと思っています。
これが、当時の条件だけで仕事選びを考えていたら、子どもが成長した今、再度働き方を考え直していたところでしょう。スタート地点が早ければ早いほど、人生の時間が豊富なので、あのときに『私の働く目的』『将来のありたい姿』を考えたことを本当に良かったと思っています。
ぜひ、考えてみてくださいね。